• 東京・新宿・奥神楽坂にあるお琴教室・三味線教室

お彼岸に入り、ずいぶん涼しくなりましたね。夜の虫の音も心地よく、この記事を書いています。

こんな日は、しっとりとお三味線のお稽古がしたくなりますが、それはまた後にして…。今日聴いた素敵な演奏を思い出しながら、書き留めておきたいと思います。

外国で日本のカルチャーと言うと、今時はまず、アニメーションが圧倒的一番に上がってくると思うのですが、音楽で言うと、「純邦楽」と言う分野が存在する事を知っている人がどのくらい居るのかな?と、ふと思いました。

西洋で言うクラッシック音楽みたいなものが、日本にも存在していて、その分野の国立学校が東京藝術大学邦楽科であって、その科の設立に宮城道雄先生が尽力された事、そこで学び、教え、伝える道を歩んでいる人達が居る事、これがどんなに誇らしい事なのか、とても考えさせられた一日でした。

箏曲を学んだ事のある人は、矢﨑明子先生をご存知の方はとても多いと思うのですが、現在90歳を超えてなお、お元気で素晴らしい演奏をされているお姿を舞台で拝見すると、私はいつも、ピシッと背筋が伸びる気持ちになります。

その矢﨑明子先生をお迎えした、今年4月に予定されていた演奏とお話の会が、今日、宮城道雄記念館・大広間で延期開催されました。

宮城道雄先生に直に習った事のある方のお話を聴ける機会など、そう滅多にあるものではありません。矢﨑明子先生は、ご自身のアルバムから貴重なお写真の数々をスライドで見せて下さり、そのエピソードや道雄先生のお人柄など、面白くお聞かせ下さいました。

その後に聴いた「春の海」の演奏、その爪音、決して忘れる事なく心にとどめて置きたいと思います。そして、私が学んだ事、感じた事、私のお教室に通って下さる生徒さんにも、余す事なく伝えていけたらいいな、としみじみと思います。

さて、聴覚芸術鑑賞の後は、味覚の芸術です。今日は、コロナ前はしばしば通っていたお蕎麦屋さん、コロナ後初の訪問です。

福井県の郷土料理のお店、九頭龍蕎麦です。伺ったのが4時台だったせいか、店内も空いていて、何だかホッとしました。まだ、あまり混んでいるとドキッとしてしまいます。顔なじみの店員さん達も今日は見当たらず、ちょっと寂しかったけれど、相変わらずの美味しいお料理に、大満足でした。

こうして生の演奏が聴けること、美味しいお料理を外で食べられる事、それらの事に、とても沢山の人々が携わり、尽力している事、全部に深く感謝します。

この生活と日常が再び止まってしまわないように、皆が生き生きと活躍出来る世の中になりますように、願い、上手に出来ないかも知れないけれど、祈りたいと思います。

そして、今日から10日おきぐらいで、予定ではあと2つ、延期になっていた演奏会が開催される事になっています。私は出演する側では無いけれど、聴きに行く事をとても楽しみにしています。コロナウィルスの感染症対策で、色んな調整や設備に気を配らなくてはならない事もあり、主催者側はとても大変だったと思います。

何とか公演が成功しますように、無事開催出来ますように!!応援!!