• 東京・新宿・奥神楽坂にあるお琴教室・三味線教室

先日、午前の家事を終わらせ、様々な用事を済ませようと、神楽坂を急ぎ足で歩いていました。

すると、私の後ろを歩いていた青年が言いました。

「忙しい忙しい言ってるヤツに限って大したもの作ってない。時間の使い方が下手なだけだぜ。わー凄え、ってもの作ってる人って、ちゃんと余裕で自分の時間謳歌してるぜ。」

あー突き刺さった。背中からグサッと来ましたよ、この言葉。

青年の口を借りて、神様が私に忠告していたとしか思えない。

「時間の使い方が下手」

もう「忙しい」って言いません…。

しかし、忙しく無い主婦って居る???

とにかく無駄を省いて、さあ、午後からはお稽古ですヨ!!

話は変わりますが、雨ばかりだった8月の終わりの、ちょっと涼しくなった頃。

家の前の道でピーピーと鳴いている、と言うよりは、叫んでいる鳥のヒナが居ました。

このままでは車との事故に遭いそうだし、羽を怪我している様子で、どうしても放って置けなくて、一旦保護する事にしました。

そして、結果から言うと1ヶ月程保護して育てる事になったのですが、

最初はスズメだと思っていたこのピヨちゃん。

実はヒヨドリでした。

保護した当初は、直ぐに死んでしまうのでは無いかとハラハラして、もしもそうなった時には可愛そうで耐えられないので、写真も取れませんでした。寝る時は、朝までどうか生きていて下さいと祈りながら眠ったものでした。

毎日5時に起きてプチトマトを湯むきして絞り、トマト汁で鳥のヒナ用の練り餌を作り、30分ごとに注射器でお口に入れる事数週間。

どんどん大きくなって、飛べるようになり、頭を擦り付けて甘えるほどに懐いて可愛くなりました。

最初は少し広めのお手洗いをピヨちゃんズ、ルームにして飛行練習をしていましたが、そのうち手狭になったので、2階のベランダに防鳥ネットならぬ、守鳥ネットを張り巡らせて野生に近い環境を作って慣らし、9月の終わり頃に、ネットを半分開けて、徐々に野生に戻したのでした。

最初は呼べば直ぐに帰ってきたり、電線に停まっている所からベランダの人影を見つけると、ピー!!と言って戻ってきては頭の上や肩に停まっていたのですが、ある日、意を決したように親鳥と兄弟と共に旅立って行きました。

この日まで家の周りに親鳥がしきりと見に来ていたり、お向かいのお庭に兄弟の幼鳥がお泊まりに来ていたりしていたのを知っていました。

最初は親鳥に威嚇され続けた日々でしたが、そのうち人間の頭に乗った雛鳥を、親鳥は大人しく見守ってくれました。

そして今では、奥神楽坂の空を、家族で元気に飛び回るピヨちゃん一家を、我が家は双眼鏡で見守っています。

奥神楽坂で双眼鏡片手に「ピヨちゃーん!」と空に向かって叫んでいる怪しい人物が居ましたら、それは私ですので、どうぞ通報なさらず見守って下さいませ。

愛情って、与えれば与える程に、心は満たされるものですね。

改めてそんな事を教えてくれたピヨちゃんでした。

そして、懸命に生きようとする雛鳥の姿に、心打たれた初秋です。

皆様はどんな季節をお迎えでしょうか。。。

奥神楽坂の自然と鳥事情、なかなか楽しいですよ。

昔はオオルリと思われる、美しい青い鳥も見かけたものでした。

太古の昔、森だった頃の空気、早朝には時々感じる事のできる、素敵な場所です。

どうぞお越しください♪